星海社『少女小説とSF』3月下旬発売予定

 

3/27発売予定


日本SF作家クラブ企画のアンソロジーです。
こちらに、今回私も短編を書下ろしております。

「少女小説とSF」というテーマで依頼されたとき「……ほかの先生方のなかで、私だけどうみてもなんか毛色が違いますけどいいんですか!」と担当編集さんに入念に確認したところ「うん」というおへんじだったので(←すがすがしいほど全肯定笑)ひっそり加わらしてもらいました。

以下、星海社のホームページから本の紹介部分を抜粋しておりますけれども、
執筆陣の先生方のお名前をご覧になって、心ときめくをすっとばして飛び跳ねるかたは多いはず。
私自身、「この先生方とお名前が並ぶことは一生に一度かもしれん」とドッキドキしました。しんけんに。いまもしています。

表紙も、じっと見入ってしまう、美しい絵です。
少女小説と銘打っていますが、担当編集さんは「年齢性別問わず誰の心にも眠っている少女へ」といって、この本をつくりました。とても素敵な言葉だと思いました。
そう、少女の心にも少年の心がおどっているように、逆もまたしかり。

私のほうの短編のタイトルは「一つ星」
雪と氷の世界で生きる少年少女の、私なりの少女小説+SFです。

春のはじまり、どうぞお手にとってみてください。


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あなたの心に眠る〈少女〉へ贈る、SF小説アンソロジー。


〈収録作品〉

新井素子「この日、あたしは」

パーソナルAIとの共生が浸透した未来。地震で母を亡くした「あたし」に生まれた願いとは──


皆川ゆか「ぼくの好きな貌(かお)」

人面犬に殺された妹と、人面瘡に蝕まれる姉。双子の姉妹に訪れた破滅(カタストロフ)の真相が明かされる──


ひかわ玲子「わたしと「わたし」」

人がみな双子で生まれ出ずる惑星に、ひとりきりで生まれてしまった少女の運命は──


若木未生「ロストグリーン」

天才作曲家の少年と彼を支える編曲家。ふたりの前に鎮魂歌の作曲を求める青年が現れた──


津守時生「守護するもの」

戦禍の果てに家族を失った少年は青年となり、美貌の相棒とともに宇宙へ賞金稼ぎに繰り出す──


榎木洋子「あなたのお家はどこ?」

開発初期の地球型惑星に暮らす少女は、家出という名の小さくて大きな冒険へと旅立った──


雪乃紗衣「一つ星」

目を醒ますと少女の首には奇妙な頸輪があった。氷とオーロラの世界を歩むガール・ミーツ・ボーイの行方は──


紅玉いづき「とりかえばやのかぐや姫」

竹から生まれた美しい男と、帝の地位についた少女。私たちの知らない古代の異類婚姻譚(ファーストコンタクト)が物語られる──


辻村七子「或る恋人達の話」

全身機械化手術が普及した革命後のフランスで、『ナポレオン法典EX』が愛し合うふたりの男を阻む──


嵯峨景子「コラム 少女小説とSFの交点」

少女小説家たちが手がけたSFの歴史、コバルト文庫以降の少女小説とSFの交点を辿る──